江藤 光紀 (ETO, Mitsunori)

専門
20世紀以降の芸術およびその思想(美術や音楽)
主な担当科目
本専攻:文化現象論
比較文化学類:表象芸術論ほか
全学対象科目:ドイツ語
研究分野の紹介
 主に20世紀以降の芸術について研究しています。近年、取り組んでいる研究は二つあります。一つは万博と芸術の関係についてです。万博はオリンピックとならび国家規模で行われる文化の祭典です。1970年に行われた大阪万博では、「人類の進歩と調和」のスローガンのもとに多くの前衛アーティストが結集していますが、それが戦後の芸術文化の歩みに与えた功罪について、当時の資料を掘り起こしながら考えています。
 二つ目はドイツの劇場運営についての調査です。ドイツには小さな街にも必ずといっていいほど劇場があり、そこではオペラやコンサート、バレエや演劇など良質の公演が日々提供されています。市民たちは自らの住む街のアイデンティティのありかを劇場に求め、また劇場はその活動を通じてコミュニティの結束を強化すると同時に、多くのアーティストを養い育てています。このようなあり方を調査することで、我が国の芸術文化の発展にも寄与することができればと考えています。


研究業績
1) 『カンディンスキー-抽象絵画の世界を開く』(単著)東洋書店、2008。
2) 『現代芸術をみる技術』(単著)東洋書店、2010。
受験を希望される方へのメッセージ
 大学院の授業では主に美術関連の英語文献を取り上げてきましたが、ここ数年は万博関連の文献を多く扱っています。受講者の関心にも配慮しながら、基礎的な文献から専門的なテーマに絞った論文まで、多様なテキストを選ぶようにしています。また一学期に一回程度は学生に自身の研究テーマに関する発表を行ってもらっています。テーマをどうやってふくらませて論文にまで持っていくか、そのプロセスのお手伝いができればと思っています。また東京を中心とする美術展やコンサートなど、芸術文化のアクチュアルな動きについても話題にしています。まずは感性のアンテナを鋭くして自分の目と耳でキャッチし、それを自分の言葉で伝える-そういう姿勢を大切にしたいと思っています。
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