濱田 真 (HAMADA, Makoto)

専門
近現代ドイツ思想・文芸理論
主な担当科目
本専攻: 文化生成論、文化生成論特論
比較文化学類:先端文化学演習XII、先端文化学研究X
CEGLOC:ドイツ語、ヨーロッパ文化圏の言語と文化
研究分野の紹介
 研究テーマは、近現代ドイツの思想・文芸理論です。特に、18世紀から19世紀にかけて、啓蒙主義から古典主義を経てロマン主義へと移行する時期のドイツを中心に研究を進めています。具体的には、感性論(感性の変容の問題、視覚と触覚の関係や共通感覚の問題)、言語論(言語道具説と言語世界観説の関係の問題)、芸術論(芸術作品における表現の問題、時間芸術と空間芸術の問題)等を中心に考察しています。
ワイマールのヘルダー教会前のヘルダー像

その際、啓蒙主義とロマン主義の双方に深く関係する思想家ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー(1744-1803)に注目して、彼の多文化形成(Bildung)論を手がかりにして啓蒙主義とロマン主義の関係について研究しています。
研究業績
1) 『ヘルダーのビルドゥング思想』(鳥影社、2014年)
2) 「ヘルダーの民謡収集の思想的基盤 年齢説、起源論、パリンゲネジー論」(日本ヘルダー学会『ヘルダー研究』第17号、25~41ページ、2012年)
3) 「「人間的真理」としてのアナロギー ―真理の明証説批判としてのヘルダー神話論」(日本シェリング協会『シェリング年報』第19号、14~23ページ、2011年)
4) Sehende Hand oder tastendes Auge. Herders Plastik und Goethes Morphologie.(日本ゲーテ協会『ゲーテ研究』第50号、61~74ページ、2008年)
5) 『ドイツロマン主義研究』(伊坂青司編、御茶の水書房、2007年、共著)
受験を希望される方へのメッセージ
 授業では、「文化生成」の問題をさまざまな角度から考察しています。本年度は、「文化の翻訳」という問題を中心にして、近現代ドイツにおいて異文化がどう受け止められて、そこでどのような「翻訳」行為がなされたのかを、当時の歴史意識、地理的感覚、言語観などに目を向け、レッシング、ヘルダー、ゲーテ、シュライアーマッハー、フンボルトなどの思想を手がかりにして考察しています。参加者には、問題を多角的に考察すると同時に独自の視点で掘り下いくことのできる力を身につけてもらいたいと思っています。
ドイツヴォルフェンビュッテルのレッシングハウス

E-mail, Homepage
hamada.makoto.fu(@)u.tsukuba.ac.jp



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