廣瀬 浩司 (HIROSE, Koji)

専門
フランス思想・現象学、芸術論
主な担当科目
本専攻: 科学文化論
比較文化学類:先端文化学研究、先端文化学演習
CEGLOC:フランス語基礎
研究分野の紹介
 モーリス・メルロ=ポンティの「制度化」という概念をもとに、それを二つの方向に発展させることをつねに考えています。(1)フーコー、デリダ、ドゥルーズ以後の思想は彼の思想をどう更新したのか、あるいは彼らをそろそろ卒業し、メルロ=ポンティ独自の可能性を未来に投げかけることはできないのか。(2)現代アートを含めた芸術についての思想、あるいは芸術の中に働いている新たな思想の模索、現代の精神医学の研究との共同(臨床哲学)など、多彩な分野で<共鳴>している問題の探究。現在ではとくに、生態学的な現象学や、エコロジーの思想を、「大気=雰囲気(atmosphere)のテクスチャーの思想」に発展させることを考えています。

研究業績
1) 『後期フーコー』(青土社)
2)『デリダ──きたるべき痕跡の記憶』(白水社)
3) 『知の教科書 デリダ』(講談社新書メチエ、林好雄と共著)
4) 『現象学と二十一世紀の知』(ナカニシヤ出版、共著)
5) 『纏う──表層の戯れの彼方に』(水声社、共著)
受験を希望される方へのメッセージ
 フランス思想や現象学そのものに関心がある人はもとより、芸術、身体論、医学、政治の問題など、一見異なった分野のなかに、現代共通の課題を切り開いていく方々も大歓迎です。新しい思想とは、権威やビッグネームにたよるのではなく、むしろみずからの足元をいったん切り崩し、新しい足場を前に進みながら創出していくような、危険な試みから生まれます。私自身はいま、「大気=雰囲気の現象学」という課題のもと、「呼気(インスピレーション)」と「排気(エクスピレーション)」のリズムを、多重的な文化的な環境に共鳴させることを考えています。ともに新しい空気を吸い、それを創造に変えることを共同で目指しましょう。「存在の葉脈(メルロ=ポンティ)」を求めて、

E-mail, Homepage
parergon(@)jcom.home.ne.jp



Copyright© 2013 筑波大学大学院 人文社会科学研究科 現代語・現代文化専攻. All Rights reserved.