中田 元子 (NAKADA, Motoko)

専門
19世紀イギリス文学・文化
主な担当科目
本専攻: 境域文化論I
教育研究科:英米文学研究VII
比較文化学類:イギリス文学史II、イギリス文化特講II
CEGLOC:English Critical Reading Strategies I・II
研究分野の紹介
 19世紀イギリス小説を主な研究対象としています。これまでに取り上げた作家は、チャールズ・ディケンズ、ブロンテ姉妹、エリザベス・ギャスケル、ジョージ・ムア、ジョージ・ギッシング、ジョウゼフ・コンラッドなどです。文学テクストが歴史・文化・政治・社会などさまざまなコンテクストのなかで産出されたものであるという観点から、文学と文学作品以外のテクストとの相互交渉の様態を考察しています。
ディケンズが一時住んだ家(現在はディケンズ博物館)

 また、19世紀イギリスの女性をめぐる議論にも関心を持っています。とくに「授乳の外注」を請け負った乳母(ウェット・ナース)という存在に関心を持って研究を進めています。
研究業績
1) 「英領インドにおける母(ハウス・マザー)の身体」『帝国と文化』(江藤秀一他編)春風社、2016.
2) 「ジョージ・ギッシングのロンドン―煤煙の中の芸術」『ロンドン―アートとテクノロジー』(山口惠里子編) 竹林舎、2014.
3) 「ディケンズ『バーナビー・ラッジ』にみる19 世紀イギリスの女看守」『論叢 現代語・現代文化』第13号、2014.
4) 「娯楽??明日も働くために」『ギャスケルで読むヴィクトリア朝前半の社会と文化』(松岡光治編)渓水社、2010.
5) 「ベガー・マイ・ネイバー」の文脈をさぐる」『論叢 現代語・現代文化』第4号、 2010.
受験を希望される方へのメッセージ
 授業では、イギリス19世紀の文化の諸相を、当時の文学作品・雑誌論説・新聞記事などをもとに考察しています。これまでに扱ったテーマは、『パンチ』誌における中国、アイルランド表象、クリミア戦争時のイギリス海軍の展開、インド文物のイギリスでの広がりに女性雑誌が果たした役割、公衆衛生改革をめぐる議論、女性身体の管理、科学技術の発展による女性の職域の拡大など、受講生の関心によって多岐にわたります。これらのなかには、19世紀にとどまらず現代にまで影響を与えていたり、今なお問題であり続けているものも多く、まさに過去は現在に生きているとの思いを強くします。
ヴィクトリア女王記念碑

E-mail, Homepage
nakada.motoko.ge(@)u.tsukuba.ac.jp



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