小野 雄一(ONO, Yuichi)

専門
教育工学、Computer-Assisted Language Learning
主な担当科目
本専攻:異文化言語演習(2)、異文化言語演習(2)特論
人文学類:外書講読Ⅰ、Ⅱ
CEGLOC:英語基礎、異文化と英語、総合英語、科学英語演習、学術英語発展演習
研究分野の紹介
 教育工学者Richard E. Clarkが “Media do not influence learning” と主張するように、テクノロジーを活用した授業において効果が上がった時に、注意深く分析されなければならないのは、テクノロジーそのものではなく、どのようにそれが授業モデルに取り入れられているのかである。このような視点を基盤にした実証研究が無秩序なテクノロジーの教育現場における氾濫を防ぐ。また、同時に、効果的なテクノロジーの活用は、学習者の潜在的学習意欲を刺激し、機会と動機付けを与え、ダイナミックな授業を支援するモデル構築するための大きな可能性を秘めている。
 CALLシステム、LMS、モバイル、タブレットなどのICT機器の有効な活用方法、それらを活用する学習者の意識の変化、そして、具体的な授業の効果などを心理学的、工学的から検討し、21世紀型Integrated CALL へ向けたLearning Modelの構築と評価を主要な研究テーマとしている。

研究業績
1) A Comparative Evaluation of Podcasting-Based and Mobile-Based Material Distribution Systems in Foreign Language Teaching (共著), M. Kurosu (Ed.), Human-Computer Interaction, Part II, HCII 2013, LNCS 8005, Springer-Verlag Berlin Heidelberg, pp. 474–483, 2013.
2) Integrating mobile-based individual activities into the Japanese EFL classroom (共著), International Journal of Mobile Learning and Organisation, Vol. 6, No. 2, pp.116-137, 2012.
3) Technology Enhanced Movie Presentation with Focus on Foreign Language Anxiety and PBL Skills (共著), G. Biswas, L-H. Wong, T. Hirashima, W. Chen (Eds.), Proceedings of the 20th International Conference on Computers in Education ICCE 2012, pp.584-588, 2012.
4) 外国語教育におけるデジタル材の自動配信システム構築と評価(共著), 平成24年度 電気学会電子・情報・システム部門大会論文集, pp. 1689-1693, 2013.
5) 普通教室におけるモバイルShadowing活動の可能性について (単著), e-Learning教育研究, 第6巻, pp.89-98, 2011.
受験を希望される方へのメッセージ
 この分野は、教育学、情報工学を柱にした学際的領域分野である。認知科学に深く根ざしており、教育学、心理学、言語学、言語習得、情報工学などへのインターフェイスをもつ。学術理論と教育現場における「処方箋」との関連を、様々な実証研究に基づいて検討していくことが基本となっている。この分野の特徴は、一言で言えば様々な側面において “Diversity”があることである。「情報工学=プログラミング」とか、「教育学=理論」とかと決め付けることなく、広い視野から教育現場を観察し、問題点を見極めようとする姿勢が肝要となります。このような “Diversity”を理解し、むしろ楽しみ、そして、そこから見えてくる可能性について「広く、深く」探求していきましょう。

E-mail, Homepage
ono.yuichi.ga(@)u.tsukuba.ac.jp



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